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【SUNNYな日々】~11月4週目~

おはこんばんちは!(←40~50代の人は、きっと懐かしく感じることでしょう😅)

今朝、目覚めたら室内の温度が何と!3℃!🥶

寒いの苦手な夏男 Go です。


好評かどうかはわかりませんが、四大料理圏シリーズも残すは2つとなりました!

今回は 【インド料理圏】でいきたいと思います。


さて、皆様、インド料理に於いて料理に絶対外せない大変重要な動物がいます。

それはどの動物でしょうか?


その答えは「ウシ」🐄です。

ウシは、人類の歩みと深く関わる大型獣で、長い間人間を補佐して固い土を耕す家畜として人と共存してきました。

その中でもインドではインダス文明以来、ウシは神そのものとして尊崇されてきました。

インドではウシは「殺されてはならないもの」とみなされ、その鳴き声は美の極致とも考えられました。

牛肉を食べることが出来ないのに料理と何の関係があるの?🤔と思うところですが、ウシからの恵みといえば、何でしょうか?


そう!皆さんご存じの「牛乳」です!


今回はインド料理圏のキーワードとなる「牛乳」と「カレー」をテーマに紐を解いていきます。


【牛乳】


牛乳は人間に神秘的な活力を与える栄養源として利用されてきました。

古代インドのサンスクリット語では牛乳のことを「ドゥ(duh)」と呼びますが、これは「乳を搾る」という意味です。国民的叙事詩「ラーマーヤナ」によると、インドでは乳の海を撹拌することで、命の霊水(アムリタ)が生じると考えており、牛乳はあらゆる食物の起源となる滋養物、豊饒のシンボルとして位置づけられました。

牛乳そのままではなく、加工食品として愛飲されているのが、「ダヒ(ヨーグルト)」で、お釈迦様も断食の修行により体力が衰弱した時に、スジャータという少女からダヒ(乳粥という説もあります。)を与えられて体力を回復し、ブッダガヤの菩提樹の下で坐禅に入り、悟りを開いたと云われています。

又、不殺生を重んじるインドでは菜食のメニューが多いですが、その料理の半分に「ダヒ」というヨーグルトが、ウシの乳からつくった「バニール」というチーズと共に使われています。

その他にも、ヨーグルトを壺のなかで撹拌した後、加熱・脱水して「ギー」というバター・オイルが作られてます。この「ギー」はインドに於ける色々な料理のベースとして利用されており、牛乳の半分が「ギー」の製造に使われていることから、インド料理の土台となってることは言うまでもありません。

インド人は、ギーやヨーグルトなどの牛乳の加工品を通じて神のエネルギーが人体に取り込まれると考えているように、牛乳は生命と不死のシンボルとして重宝されているのです。


*ここだけの話①

古代ギリシャ・ローマ世界でもウシは神聖な動物と考えられ、牛乳は神への捧げものとされると同時に、神秘的な力をもと信じられていました。かの有名なクレオパトラは牛乳風呂に入り美しさを保ったといわれています。

また、意外かもしれませんが、ローマ帝国で牛乳が飲用されることは殆どなく、飲用が文献上確認されるのは、17世紀になってからのことです。


*ここだけの話②

東洋では、牛は農耕用と考えられ、牛乳を飲む習慣はもちろんありませんでした。

しかし、例外もあり、遊牧民の文化が浸透した唐代は、中国で乳製品が流行した影響で、奈良・平安時代の日本でも

朝廷が直轄の牧場を設け、税として牛や羊の乳を煮詰めた「酥」、牛や馬や羊などの乳を発酵させた酸味のある飲料「酪」、牛や羊の乳を精製した濃厚な味わいをもつ「醍醐」等の乳製品を納めさせたそうです。

しかし、それ以降は、江戸時代の長崎の出島を除いては明治時代まで牛乳が生産されることはありませんでした。


此処だけの話③

断食後のお釈迦様に「ダヒ」又は「乳粥」を提供した「スジャータ」という少女ですが、

そう!皆さんご存じの、あの「スジャータ めいらくグループ」の名の由来らしいです。



【カレー】


インドといえば、真っ先に思いつく料理「カレー」。

実はインドでのカレーは日本のカレーと位置づけが違います。まず、インドでは「マサーラ」と呼ばれる多種のスパイスを調合した複合調味料があります。各家庭にはそれぞれ固有のマサラがあり、それぞれの家庭の味を演出しています。

日本では、多種のスパイスを組み合わせた複合調味料(マサーラ)を使用した料理をインドカレーだと思っている人が多いと思われますが、インドに於いてはそもそもカレーと言う名の食べ物は存在しません。インドにおいてカレーの定義とはスパイス料理の総称でしかありません。

ではカレーの名前はどこからきたのでしょうか?

カレーの語源は諸説ありますが、南インドのタミル語の「(料理の)具」、「スパイス入りのソース」を意味する「カリ(kari)」に由来する説が有力と言われています。

大航海時代、喜望峰を迂回して南インドに到達したポルトガル人が、調味料の「カリ」を料理の一つとして誤解したままヨーロッパに伝えたことが、カレーが料理として根付いていった原因だと云われています。

そして、インドを植民地支配していたイギリスでカレーパウダーが発明され、世界へと広まっていきます。



*ここだけの話

幕末に日本に伝わったカレーですが、福沢諭吉によって初めて世間に紹介されました。当初よりイギリス式の欧風カレーだったといわれています。一方で、インド式のカレーは1927年頃に新宿中村屋で喫茶を開店する際に、

ラース・ビハーリ・ボースというインド独立運動の革命家によって伝えられ、現在に至ります。

ちなみに「中村屋のボース」という伝記本に詳細は記されています。



さて、来週は4大料理圏シリーズ最後の1つ 【中国料理圏】について紐を解いていきたいと思います!


それでは、また来週👋


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